ライトなお仕事小説『これは経費で落ちません!』
私事ですが、現在仕事で経理をしています。まだまだ入社して数ヶ月なのでひよっこであります。毎日分からないことだらけですが、今まで触れたことのない「経理」というものに触れられて楽しいです。
そんな今の状況だからこそ、「経理」とつく本には興味津々です。
これは経費で落ちません! ~経理部の森若さん~ (集英社オレンジ文庫)
- 作者: 青木祐子
- 出版社/メーカー: 集英社
- 発売日: 2016/05/20
- メディア: 文庫
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これは、石鹸や入浴剤を扱う天天コーポレーションで働く経理部森若さんのお話。お仕事小説です。
「これは経費で落ちない」と言うとは、社員の不正をバンバン暴いて切っていくような爽快系か?と期待しながら読みました。
主人公の森若さんはとても真面目。仕事とプライベートの公私混同はしないし、いつも淡々と仕事をこなす。周りから怖い人と思われている節がありますが、本人はそれを気にしていて、何故そう思われてしまうのかが分からず悩んでしまうような人。敵視されて嫌なことを言われ、それについて自分の中で毒付いてしまっても「自分の性格が悪い」と考える人。自分が傷ついていることにも気付かない。
つまり、とても不器用な人。
そんな、人に誤解されやすいタイプの森若さんが経理部の社員としてテキパキ仕事をしていく姿は素直にすごいなと思いますし、仕事も出来る人で上司としても尊敬出来ると思います。
こんな上司いいな!と思いながら読みましたが、個人的には腑に落ちない部分が多かったかな。
ダメなところ、経費で落ちないものを追求していくのかと思っていたけど、そういうわけでもない。不透明なものを無理やり不透明ではないと思い込み、片付けている感じがする。そういう部分が個人的にちょっともやもやするのは、私がまだまだ経理部のひよっこだからなのだろうか…
なんだか問題が解決されていない気がする。フラグ回収も全てはされてないし、続き物なのかな?
恋する森若さんは最高に可愛いので、そういう部分はとても気になる。
本作は別作品のスピンオフのようなので、今回回収されていないフラグは本編や別作品で回収される予感。
とりあえず本編も読んでみようと思います。